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「モッタイナイ精神」で廃棄物から巨額の利益を生み出す「TerraCycle」とは?

「モッタイナイ精神」で廃棄物から巨額の利益を生み出す「TerraCycle」とは?

雑学・コネタ 2月4日 10時36分 GIGAZINE
 
「モッタイナイ精神」で廃棄物から巨額の利益を生み出す「TerraCycle」とは? - 画像
By Shena Tschofen 2001年にアメリカで設立されたリサイクル企業「TerraCycle(テラサイクル)」は、13年間で21か国に拠点を置くまでに成長したスタートアップです。2014年は総勢115名の従業員とともに、2000万ドル(約23億4400万円)もの総収益を上げています。そんなTerraCycleの創始者であるトム・ザッキー代表取締役が「『不要なモノ』を見つけて『有効なモノ』へと再利用することで利益を生み出す」というビジネスモデルについて語っています。 BBC News - Waste not, want not - making money from rubbish http://www.bbc.com/news/business-31036601 TerraCycleは一般的にリサイクルが難しい廃棄物を扱っており、「タバコの吸い殻」「コーヒーカプセルの捨て殻」「ビスケットの包み紙」といったものの再利用方法を見つけ出しています。これらの廃棄物はTerraCycleで材料や素材として処理され、McVitie's(マクビティ)、ジョンソン・エンド・ジョンソン、Kencoのような提携メーカーに販売されます。安く材料を得たメーカーは、これらの材料から安価なバッグ・ベンチ・ゴミ箱など再生製品を作り出すことができるというわけです。
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TerraCycleを設立した33歳のザッキー氏は、いつも髪がボサボサで、パーカーにジーンズという格好の若い起業家です。さらに、会社のコンセプトでもある「捨てるという概念を捨てよう」を実践するため、週末に洗濯している時以外は、2年間毎日同じジーンズを履いているとのこと。彼は共産主義のハンガリーで生まれましたが、4歳の時に両親とともに異国へ亡命し、10歳の時にカナダへ移住しています。ザッキー氏は、ハンガリーとカナダという国で、2つの経済体制の違いを経験したことから、会社のビジネスモデルが生まれたと語っています。
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「ハンガリーではTV受像機を得るにはライセンスが必要なのです」とザッキー氏は話します。当時のハンガリーでは単純に電気屋でテレビを買うことはできず、ライセンスを申し込んで約1年後に、国営放送チャンネルしか映らないモノクロのTVを入手できたのです。カナダへわたったザッキー氏は、どのアパートでも複数のチャンネルをカラーテレビで視聴できることに、衝撃を受けたとのこと。この二国間の隔たりがザッキー氏に「浪費の概念」をもたらしたとのことです。 プリンストン大学の学生だった19歳のザッキー氏は、自らのアイデアを実現するため、大学を中退して2002年にTerraCycleを設立。当初は虫のフンから作ったオーガニック液肥を、再利用のソーダ瓶に入れて製品にしていました。設立からわずか5年で、売上高は約300万ドル(約3億5000万円)~400万ドル(約4億6800万円)に達しましたが、損失を出していたことから、ザッキー氏は「アプローチを間違っていることに気付いた」と話しています。 当時のTerraCycleは、まず最初に製品を提案して、材料となり得る廃棄物を探していました。ザッキー氏はこれを取りやめて、現在まで続けている「再利用できない廃棄物を処理する」という方法にシフト。この変更がなければ巨額の利益を生み出すことはできなかったとのこと。ザッキー氏は実利主義者であり、「実業家の中には、利益度外視で世界のために尽くす人もいれば、ネガティブなビジネスで巨額の利益を得る人もいます。私は良いことをして多くの利益を得たい」と話しています。 なお、TerraCycleは日本にも拠点を置いて活動を行っています。ユーザーはブリゲート(回収)プログラムに登録することで、自分の身の回りの廃棄物を着払いの集荷で発送できます。ユーザーは廃棄物の重量に応じて「テラサイクルポイント」を付与され、学校やNPOへ1ポイント=1円で寄付金として交換できるいうプログラムとなっています。
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記事執筆現在、日本では使用済み化粧品をメイベリン ニューヨークが負担して回収する「メイクアップブリゲード」と、タバコの吸い殻やタバコボックスの内紙や包装紙をアメリカン スピリットが協力して回収する「吸い殻ブリゲード」を実施中です。
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リサイクルに興味がある人は、以下のページからTerraCycleのプログラム詳細を見ることができます。 TerraCycle | リサイクルにアイデアを http://www.terracycle.co.jp/ja

「モッタイナイ精神」で廃棄物から巨額の利益を生み出す「TerraCycle」とは?

2001年にアメリカで設立されたリサイクル企業「TerraCycle(テラサイクル)」は、13年間で21か国に拠点を置くまでに成長したスタートアップです。2014年は総勢115名の従業員とともに、2000万ドル(約23億4400万円)もの総収益を上げています。そんなTerraCycleの創始者であるトム・ザッキー代表取締役が「『不要なモノ』を見つけて『有効なモノ』へと再利用することで利益を生み出す」というビジネスモデルについて語っています。 BBC News - Waste not, want not - making money from rubbish http://www.bbc.com/news/business-31036601 TerraCycleは一般的にリサイクルが難しい廃棄物を扱っており、「タバコの吸い殻」「コーヒーカプセルの捨て殻」「ビスケットの包み紙」といったものの再利用方法を見つけ出しています。これらの廃棄物はTerraCycleで材料や素材として処理され、McVitie's(マクビティ)ジョンソン・エンド・ジョンソンKencoのような提携メーカーに販売されます。安く材料を得たメーカーは、これらの材料から安価なバッグ・ベンチ・ゴミ箱など再生製品を作り出すことができるというわけです。 TerraCycleを設立した33歳のザッキー氏は、いつも髪がボサボサで、パーカーにジーンズという格好の若い起業家です。さらに、会社のコンセプトでもある「捨てるという概念を捨てよう」を実践するため、週末に洗濯している時以外は、2年間毎日同じジーンズを履いているとのこと。彼は共産主義のハンガリーで生まれましたが、4歳の時に両親とともに異国へ亡命し、10歳の時にカナダへ移住しています。ザッキー氏は、ハンガリーとカナダという国で、2つの経済体制の違いを経験したことから、会社のビジネスモデルが生まれたと語っています。 「ハンガリーではTV受像機を得るにはライセンスが必要なのです」とザッキー氏は話します。当時のハンガリーでは単純に電気屋でテレビを買うことはできず、ライセンスを申し込んで約1年後に、国営放送チャンネルしか映らないモノクロのTVを入手できたのです。カナダへわたったザッキー氏は、どのアパートでも複数のチャンネルをカラーテレビで視聴できることに、衝撃を受けたとのこと。この二国間の隔たりがザッキー氏に「浪費の概念」をもたらしたとのことです。 プリンストン大学の学生だった19歳のザッキー氏は、自らのアイデアを実現するため、大学を中退して2002年にTerraCycleを設立。当初は虫のフンから作ったオーガニック液肥を、再利用のソーダ瓶に入れて製品にしていました。設立からわずか5年で、売上高は約300万ドル(約3億5000万円)~400万ドル(約4億6800万円)に達しましたが、損失を出していたことから、ザッキー氏は「アプローチを間違っていることに気付いた」と話しています。 当時のTerraCycleは、まず最初に製品を提案して、材料となり得る廃棄物を探していました。ザッキー氏はこれを取りやめて、現在まで続けている「再利用できない廃棄物を処理する」という方法にシフト。この変更がなければ巨額の利益を生み出すことはできなかったとのこと。ザッキー氏は実利主義者であり、「実業家の中には、利益度外視で世界のために尽くす人もいれば、ネガティブなビジネスで巨額の利益を得る人もいます。私は良いことをして多くの利益を得たい」と話しています。